ワインの産地としては、まったく知名度のないAOVDQSコート・ド・ヴェルニューですが、
徐々に注目すべきワインが生まれ始めています。
■AOVDQSコート・ド・ヴェルニュー
コート・ド・ヴェルニューをいう場所は、
パリから南に450qフランス中央部に広がる
オーヴェルニュー地方のことです。
ワインの産地としてよりも、
ボルビックの水源地としてのほうが知られているかもしれません。
ブドウ栽培の歴史は古く、
フィロキレラによってブドウが全滅する以前は、
44.000haの広大な産地でした。
現在は、最盛期の1/10程度である350haと縮小してしまいました。
さらに、この土地はINAOの法規上、VDQS以上にはなれません。

しかし、この土地に可能性を求めた造り手達は、
テーブルクイン(VdT)まで落としても
ワイン造りを始めます。
その一つが、ドメーヌ・ド・ペイラです。
■ドメーヌ・ド・ペイラ
オーヴェルニュー地方での、
パイオニア的存在である、ドメーヌ・ド・ペイラ
ここの現オーナーであるステファン・マジュヌ氏は、
以前は2人の醸造家と共にワイン造りを行っていましたが、
2004年から独立して、よりピュアな味わいのワインを追求し始めます。
ペイラでは、6.5haの畑を所有しており、
樹齢は若くても35年、最も古いもので100年以上の
ブドウの樹が植えられている微気候である為に、
全区画ごとにキュベを分けて醸造し、
多くの造り手が行う補糖も行わずに天然酵母を使用。
もちろん亜硫酸も使われずに、
ルモンタージュやピシャージュも一切無し。
清澄、ろ過もせずに仕上げられます。
ビン詰めの時も、亜硫酸は使用しないので、
世界的に珍しい完全に亜硫酸無しの
自然なまま造られたワインなのです。
さらに、ペイラで面白いのは、区画ごとに造られたキュベを
それぞれ別々にビン詰めし、販売されます。
・レ・ピュイ(イエローラベル)
平均樹齢35年、40hl/ha
・サルリエーヴ(レッドラベル)
平均樹齢60年、30hl/ha

・コラン・コンティニュ(グレーラベル)
平均樹齢35年、35hl/ha
・ラ・ロッシュ(ピンクラベル)
平均樹齢60年、32hl/ha
・ヴィエイユ・ヴィーニュ(ブルーラベル)
平均樹齢70〜100年、45hl/ha
区画ごとにワイン造りを行い、ブレンドして出荷する造り手もいますが、
それぞれビン詰めするのは珍しい事です。
当然、ラベルごとに味わいも違っています。
グラスに注ぐと、ロゼかと思うほどに薄い色合いで、
濁りのある赤茶色をしているピュイ(イエローラベル)
自然派である為、還元香もしますが、
色合いからは創造できないほどの旨み、甘み、酸味があふれ出てきます。
インパクトがある訳ではないのですが、
本当に美味しいと心底思えるワインです。
酸味もしっかりとしていますので、暖かくなって来るこれからこそ、
楽しみたいワインです。