11月末より、世界で解禁される
クリスマス限定のVDN(ヴァン・ドゥー・ナチュラル)、天然甘口ワインです。
■ミュスカ・ド・ノエル
ルーション地方の代表的VDNである、ミュスカ・ド・リヴザルト。

これの新酒にあたるのが、ミュスカ・ド・ノエルになります。
その年に採れたミュスカを使用して造られるワインは、
毎年11月末から翌1月の1週まで販売されます。
手に入れたらすぐに飲むべきワインです。
置いておくことによりゆっくりと熟成がすすみ、
通常のリヴザルトと同じになってしまうからです。
フレッシュさを楽しむべきVDNなのです。
その歴史は古く、14世紀には、カタルーニャ宮廷に献上されていた記録も残っており、
その当時から、クリスマスを祝うワインとして親しまれていたようです。
しかし、時代の移り変わりと共に、ノエルを作る習慣も次第に無くなっていく事になります。
1997年にリヴザルトの一部の醸造家達の手によってミュスカ・ド・ノエルは復活します。
今では、年末年始の食卓を引き立てる甘口ワインとして、フランス全土に広まっています。
正式なワイン名としては、AOCミュスカ・ド・リヴザルト、
2006年からリヴザルト産のVDNにのみノエルの名称が認められるようになった
「クリスマスのミュスカ」の名前を持つプレミアムワインです。
■ヴァン・ドゥー・ナチュラル(VDN)
ブドウ自体の甘さを残して造られる、酒精強化ワインを天然甘口ワイン(VDN)と呼びます。
ミュスカとは、マスカットのことで、当然、白ワインになりますが、
その他にグルナッシュを作った赤いVDNであるバニュルスやローヌ南部で造られる
ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズなどフランス各地で生産されています。
VDNは、通常のワイン造りの際、発酵途中のワインの中にリキュールを加えて、
アルコール度数を15度以上にします。15度を超えると酵母が活動できなくなり、発酵が止まります。
本来、アルコールと炭酸ガスに変化するはずの糖分が残ることになり、
天然の甘味がたっぷりの甘口ワインが出来上がります。

ポートワインのように樽で熟成させるものもありますが、
ミュスカは、フレッシュさを出すため樽は使用しません。
冷やしてデザートはもちろんのこと、
フォアグラなどの前菜からブルーチーズまで、
幅広く合わせることも出来るワインです。
日本では、2000年から輸入を開始したため知名度は高くなく、数も少ないワインです。
今年のクリスマスは終わってしまいましたが、来年はぜひ楽しんで頂きたい一本です。