ダミー
  • 北海道情報doなびへのご意見
  • 北海道情報doなびのサイトマップ
  • 北海道情報doなびへ広告掲載をお考えの方へ
  • 北海道情報doなびへ相互リンクご希望の方

北海道情報doなび|北海道の観光やグルメ情報を発信

グルメ情報トップへ  観光情報トップへ
北海道情報サイトdoなびモバイルサイト

コラムインデックス夕焼け空と緑> 北の国から`07〜成長〜


北の国から`07〜成長〜
2007年12月21日
スーパーの店頭にはオバケのようなキャベツや白菜が並び、
また一つ冬の足跡が北海道に刻まれているようだ。

出来上がった漬物を近所の人たちと交換し、
品評するのがおば様たちにとって年に1度の『漬物オリンピック』なのであろう。

韓国人家庭に育った僕は小さな頃から壷でキムチを祖父が漬けているのを見て育った。
気温や素材で味が毎年違うということを教わっていた気がする。

去年は冬の気温が高かったせいだろうか、
お隣のおばさんの鰊漬けは少し酸っぱかったが
大根がよく浸かって生姜がほんのり効いていて美味しかった。

お向かいのおばさんの飯寿司は青森の麹屋から取り寄せた
良いものを使っているようでよい香りがし、
鮭が贅沢に使われており、これまた旨かった。

ご近所さんは毎年漬物を雪かきのお礼にと大量にわけてくれる。
来週はうちのスタッフが秘伝の飯寿司をご教授してもらう。
女性たちが一つの家に集まり皆で漬物を漬ける光景は、セピア色の温かい感じを思わせる。


僕も毎年漬けているものがある。
お酒だ。

思い起こせば20歳位からやっているから約10年近い、初めて作ったお酒は
「リモンチェロ」、イタリアのレモンのリキュールである。
雑誌を読んでいると作り方が書いてありチャレンジしたのが事のきっかけだ。

イタリアレモンを取り寄せ98度のスピリッツに砂糖と漬け込むレモンは
黄色い皮の部分だけを丁寧に剥いてやり実は使わないで
あまった実は蜂蜜に漬け込んで食べた。

度数が高いので水で薄めたのだが何せ98度、2本分の酒を使ったので約1リットル、
同量の水で割っても49度が2リットルになり、行き場を失った酒は里親に出された。
「暴力のような酒だ」と不評をかったのは言うまでもない。


反骨精神が功を成し10年後の今に至る。

昨年は無加糖の梅酒を作った、
甘みを付けるのにラム酒で作りすっきりとした梅酒が出来き、お客様からは好評を得た。

今年は新しい試みで大量のりんごを頂いたので、
アルコールに果物を漬ける(浸出法)ではなく
天然酵母を使ったりんご酒(醸造酒)に着手してみた。

酵母菌に餌として三温糖を加え温度を25℃位に保ち発酵を促す。
1日目、砂糖の浸透圧で水分が若干量だが出ていた。
2日目の朝出勤してくると、変化が置き始めていた。

水分が増え発泡が始まってきている、
蓋を開けると炭酸ガスの香りが鼻を「ツゥーン」と突き刺し、
りんごの実からはプクプクとガスが沸いているのが確認できた。

このコラムを書いている時点で6日目である。
りんごの実はグチャグチャに食い荒らされ、
瓶の中はガスと若干のアルコール臭で充満し、
菌達が元気に育っていっているのが手に取るようにわかる。

果肉から湧き出ているガスは隊列を作り、アーチは登り竜のように上へと登っていく。

数時間おきにりんご酒の様子を見ていると、
菌達が日に日に増えていく様が自分の子どもの様な錯覚に陥り眺めていると
ニヤニヤと顔がほころび、我が子の成長を片時も離さず見ていたくなる。
擬似父親体験、我が子は菌類である。


夏の畑仕事もそうだったが、手をかけただけ答えが返ってくる。
愛情を持って育てたものは、沢山の愛情に答えるべく
成長しながら僕自身をも成長させてくれる。

こんな目に見えない小さな細菌からも学ぶ事の多さに
「謙虚」という言葉を再認識させられた。



あと4日後には酒になる我が子の成長を温かく見守っていたい。

※自家製酒は違法なのでお客様にお出しすることが出来ません。が・・・・。