年輪
2007年4月26日
今月で20代最後の一年を迎える年となった。
心の中では何故か21歳位の気分なのだが、体も見た目もそうはいかないようで・・・。
自分の誕生日にあまり執着が無い。お祝いをされると嬉しいのだが、
どんなリアクションをしたら良いものかわからなく顔を赤らめながらそっけなくしてしまう。
悲しいかな天邪鬼。素直に喜ぶ事が出来たならと毎年思う次第。
そんな僕が最近心を許せる存在なのが、盆栽のマドカ(紅葉)。
店の小上がりに何か緑が欲しいなと、花屋さんに足を運んだ時に恋に落ちた。
透き通るかのような白い肌の店員さんに目を奪われ、
いつも通りに歯の浮くような台詞。
「花も素敵だけど、貴方が一番美しい・・。」と甘い言葉を言いかけたその時。
美白の店員さんの後ろに、何とも地味な盆栽。
一気に心を奪われた。
美しさは内側から湧き出てくる。強く希望に満ちた大きな命の灯を小さな彼女(盆栽)から感じた。
一緒に大きくなろうと互いにそう思えた気がした。
小振りながら彼女の肢体はしなやかにノビノビとし、
僕の気持ちをいつも包み込んでくれるかのように広げていてくれる。
彼女に元気が無いときは昼休みを使って、外で日向ぼっこをする。
彼女は水を欲しがる。全身で水を浴び手足に光る滴に目を奪われ、
無邪気にはしゃぐ彼女に心を奪われる。
彼女はその喜びを全身で表現してくれる。
青々とし光と風に揺られ美しいダンスで僕を喜ばそうとする。
最近、髪が伸びてきたようなので綺麗にカットしてやらなくてはとも思うが、
ありのままの彼女が素敵だとも思っている。
何かをすることで、こんなにも喜んでもらえる。
僕はいつもそんな環境にいた。
旨い酒を、美味しい心のこもった料理を、
渾身の音楽、心温まる接客を・・・。
マドカとの言葉の無い交わりの中で初心に気付かされた。
人に喜ばれる人であり、そんな店をこれから先、
年輪とし重ね大木のように全てを包み込めるような店を続けられたらなと・・・
温かい春の日差しを全身で感じた昼下がりだった。