恋する円山
2006年11月1日
日ハムが44年ぶりの優勝をした、円山にはさほど経済効果はなかったようだ。
街が優勝ムードに包まれているさなか、ホールから争う声が聞こえる。
20代後半のカップルのお客さんが一組、二人にはファイターズが優勝しようが
地球に恐怖の大王が来ようとその時は関係なかったのであろう。
お酒もそこそこ飲んでいた、何気なく言った一言が火種となり、言わなくても良かった言葉が次々と出てくる。
二人の世界はどこかの国のように孤立し、我々が救援をする隙すらも与えず、向かい合う二人は実際の距離より遠くみえた。
僕の手元には
出来たばかりの自家製豆腐。 処女の柔肌を思わせる白さが僕を誘惑する、生まれながらの悪女なのか?
これでもかと言わんばかりの豆の香りが淫靡な世界へと引き込んでいく。
喧嘩をしているのなら美味しく食事を楽しむ事は出来ない、
いっそ食べてしまおうかと、箸を手にしたがスタッフに止められる。 生真面目な奴だ。
意を決して料理を運ぶ、僕に出きる事は彼等においしい食事と幸せな空間を提供することなのだ。
近づくと会話が止まった。
「究極の冷奴でございます。 新篠津で大豆を購入し、真狩で水を探し、オホーツクの天然にがりを見つけてきました一から手作り豆腐です。」
反応が薄い、いや気にしているな! たたみかけるように豆腐作りの経緯を説明した。
「僕たちが豆腐を作るのに一度致命的な争いがありました。 ちょっとした行き違いで溝が深まったのです。
信頼を気づくのに時間をかけても、崩すは一瞬。 大事なのはシンプルに想いを伝える事なのです。
まぁ豆腐だけに白紙にもどせましたがね!」
笑いが起きた。
「お楽しみください」とテーブルを離れた後の二人は気恥ずかしそうながらも互いに謝っていた。
後に話を聞くと結婚を間近に控え、女性は自分に対する彼の気持ちがわからなくなっていたそうだ。
「愛してる」の一言が素直に伝えられたのならこんな事にはならなかったのかもしれない。
気恥ずかしく思うがその一言が大事なのだ。

そんな二人にray charlesのfeverを贈った。
歌詞カードを見せ照れくさそうに笑う二人。
嬉しいことに、先月うちで結婚式をやってくれた。
心からシンプルに愛の言葉を交わし、何時までも幸せでいてほしい。